萩はマメ科の落葉低木で、赤紫や紅色、または白色の花を秋につけます。秋の七草の一つでもあり、日本人には古くから親しまれてきた植物と言えるでしょう。低木とは言っても庭に植えたりすると高さは1mから1.5m程度にはなります。野生のものも日本全国の山地に分布しており、ヤマハギと呼ばれることがありますが、寒さや暑さにも強く、園芸植物としても実は育てやすい植物の一つです。逆に、茂りすぎて困るといったことさえあるかもしれません。

成長力は旺盛なのですが毎年どんどんと高くまた幹が太くなっていくという一般的な樹木とは異なり、毎年新しい芽が根元付近から生じるのが特徴で、そのため年を追っても樹高はあまり高くなりませんし、そもそもあまり直立して成長することもなくしなだれやすいという傾向もあります。ある意味で、樹木というよりは非常に育ちの良い草本性の植物に見えることもあります。

7月くらいから、それぞれの枝の先端から多数の花枝が生じ、最初に書いたように品種によって赤紫や紅色、白色の花を咲かせ、9月から10月くらいまで楽しむことができます。中秋の名月には、月見団子と併せて、ススキとこの萩を飾るのが習慣となっています。