竜胆(リンドウ)はリンドウ科リンドウ属の多年生植物であり、秋の花の代表格としても知られています。リンドウという名前は竜胆の音読みに由来しており、音よりも漢字の方が先に出来たという特徴があります。地方によってはイヤミグサと呼ばれることもありますが、これは胃が病むということに由来します。

竜胆(リンドウ)の根は黄白色のひげ根上に何本も伸びていきます。茎は直立に伸びることもあれば、斜め上に伸びることもあるのが特徴です。葉身は細長く三条の脈が入っています。ここを指でこするとざらつき感があります。葉縁に鋸状の歯がないように見えますが、ルーペで見ると小さな突起があるのが分かります。竜胆(リンドウ)の花弁には緑色斑点があり、ここでは葉と同等の光合成活性を示すことが報告されています。成熟した花弁が光合成を行うという極めて珍しい特徴です。竜胆(リンドウ)の繁殖は挿し目と播種によって行われるようになっていて、初夏のうちに切り取っておくと初根しやすくなります。竜胆(リンドウ)の根はリュウタンと呼ばれる生薬の減量として使われます。唾液や胃液の分泌を高め、消化機能を改善することが期待できます。民間療法で使われることもあります。